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大和のよもやま話~“速く・正確に・安全に”~

皆さんこんにちは

株式会社大和の更新担当の中西です。

 

~“速く・正確に・安全に”~

鉄骨建方の最後を締め、ディテールの精度で建物の出来を左右するのが鍛冶工事
本記事では、溶断→孔明け→溶接→歪み取り→仕上げまで、現場でそのまま使える“型”をまとめました。


1|段取り8割:現場に入る前の“勝ちパターン”

  • 図面の三点照合:構造図/詳細図/製作図。特記の母材・板厚・仕上げ記号を赤入れ。

  • 道具セット:磁気ボール盤、チップ(径・板厚に合う刃)、仮付クランプ、直角治具、レーザー墨出し器。

  • 材料トレーサビリティ:**鋼材のヒートNo.**と工区をQRやタグで紐付け。

  • 火気・高所の申請:ホットワーク許可、消火器・火の番、立入区画の策定。

  • 搬入・動線:揚重スロット予約、人と荷の分離動線、エレベーター養生。


2|溶断(ガス/プラズマ):“切る前”が仕上がりを決める

  • 罫書き→ケガキ:基準面を決め、ケガキは外側に残す。

  • ギャップ管理:切り代を**+1〜2mm残して仕上げ削り**で寸法に。

  • 面取り:溶接予定部はミルスケール除去+開先加工

  • 端部の止め:割れ・欠け対策に角をRに。

  • NG例:裏返し切断でドロス噛み→母材硬化→ビード不良の温床に。


3|孔明け(磁気ボール盤):精度×安全の両立

  • 芯出し:レーザー&ポンチでズレ防止仮止め2点で本体の回り込みを防ぐ。

  • 切削条件:板厚に対し回転数・送りを合わせ、切削油は小まめに

  • バリ取り:裏表の面取りでボルト座りを安定。

  • 切粉管理:落下防止シート+磁力トレーで第三者災害ゼロ


4|溶接(現場):ビードを“設計どおり”に乗せる

  • 前処理油・さび・塗膜は30mm以上剥離、乾いた面に。

  • 仮付→本溶接対称・スキップ・短ビードで歪み抑制。

  • 姿勢別のコツ

    • 下向き:押し気味で緩いウィービング。

    • 立向・横向:入熱を絞りアンダーカット回避

    • 上向:短アーク・小刻み、休止で溶け落ち防止。

  • ガス管理:風のあるフロアは風防・流量UP、トーチ角度は10〜15°

  • 品質確認脚長・余盛・アンダーカット・ブローホールを都度目視(VT)。


5|歪み取り&温度管理:反りは“先に”仕込む

  • 先反り・先曲げ図面で合意し、実機では対称溶接+バックステップ

  • 予熱・パス間温度:厚板・高強度材はクレヨン温度計で管理。

  • ハンマリングは最小限、支持点を変えて応力を逃がす。

  • 矯正は“最後の手段”——まずは入熱設計で抑える。


6|高力ボルト部の“お作法”

  • 摩擦面は触らない・汚さない(塗料・油NG)。

  • 孔精度座面の平滑を確保、座金の向きを揃える。

  • 溶接スパッタが飛ばないよう防炎シート+マスキング


7|安全は“火花の外側”まで

  • PPE:遮光面・皮手・防炎ウェア・安全帯(フルハーネス)・耳栓。

  • 火花飛散15m以内の可燃物ゼロ、火の番30分残留

  • 局排・集塵ヒュームを吸わない。

  • 開口・端部は先行養生、通路確保三点支持で転落防止。


8|“一日の流れ”タイムライン(例)

  • 8:00 朝礼・KY・火気申請→8:30 墨出し・ケガキ

  • 9:30 ガス/プラズマ溶断→10:30 磁気ボール盤孔明け

  • 12:30 溶接仮付→14:00 本溶接→15:30 歪み確認・仕上げ

  • 16:00 VT写真・片付け→16:30 撤収・明日の段取り


9|仕上げと検査・記録

  • エッジ処理・バリ取り・防錆補修(指定塗料)。

  • 写真台帳Before→ケガキ→開先→仮付→本溶接→仕上げを同一アングルで。

  • 是正管理:NG箇所は番号タグ→是正→再検→記録。


10|チェックリスト(保存版)

[ ] 図面三点照合完了 [ ] 火気・高所の許可取得
[ ] 摩擦面の保護 [ ] 予熱・パス間温度の基準設定
[ ] VT合格基準の共有 [ ] 写真台帳の必須カット確認


鍛冶工事は段取り×前処理×入熱設計×安全で仕上がりが決まります。
“速く・正確に・安全に”の三拍子を型化して、毎日の品質を安定させましょう